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古賀恵介の部屋

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生命の本質

生命とは、物質の存在原理の一種で、能動的自己更新のことである。能動的自己更新とは、自分で自分を作り直しながら、自分の存在を安定的に維持する仕組みのことである。この原理に従って存在を維持する高分子構造体を生物というのである。言い換えれば、生物とは、能動的自己更新によって、存在を維持し続ける高分子構造体である、と言えよう。

従って、生物は、1)能動的に 2)自己を作り直す 3)高分子構造体である必要がある。

1と2の特性は、代謝という活動を通じて実現される。代謝とは、自己更新に必要な物質を外界から取り入れて消費し、不要となった物質を排出する活動である。この活動で消費される物質は、大きく分けて2種類ある。活動のためのエネルギーを創り出すための物質と身体の素材を創り出すための物質である。前者は、生物の持つ能動性の源泉であり、後者は、生物の身体構造を維持するために利用される。人間で言えば、前者は、酸素とブドウ糖、後者は、その他の栄養物質ということになる。

自己更新には、部分的自己更新と一括的自己更新がある。前者は、代謝を通じて身体構造を部分的に修復しながら維持する活動であり、後者は、自己の複製を創り出す活動(=繁殖)である。地球上の生物は、後者を実現するのに、DNAに自己の設計情報を保持するという仕組みを利用している。

生物の身体は、炭素・水素・酸素・窒素の高分子化合物であるタンパク質やリン酸を中心とする高分子構造体からなっている。これらは通常有機物質と呼ばれている。高分子構造体には、無機物質のものもあるが、有機物質の高分子構造体の特徴は、その柔軟性と多様性である。

更新情報

2016年9月12日NEW
ページデザインを一新しました。
2013年7月1日
言語論下のページを改訂しました。
2009年11月23日
認識論下のページを改訂し、社会と文明共有認識を追加しました。
2009年11月12日
子育て認識の自由性を追加しました。
2009年11月9日
認識論を追加しました。