福岡大学英語学科ブログ

七隈言語学コロキュアム

毛利史生 2014年 3月11日  カテゴリー: 卒業生 | 教員 | イベント

こんにちは。春らしい陽気になってきましたね。桜前線も間もなく北上してくる今日この頃、皆さんいかがお過ごしでしょうか。

本日は、先々週に行いました言語コロキュアムの模様をお届けします。昨年まで、本学科の多田先生と共に「福岡大学言語学コロキュアム」を開催してきましたが、昨年、諸事情により10年の幕を閉じました。その間、多田先生のMIT時代の友人やその他学会で出会った一線で活躍される研究者をお招きし、活発な議論を行ってきました。ただ、このまま終わらせるのは勿体ないと思ったため、私が他大学の研究者とやっている共同研究の一環として、今後も言語学コロキュアムを本学で行うこととしました。名前は改め「七隈言語学コロキュアム」として再スタートです。

 

今回お招きしたのは、2008年にアメリカはコネチカット大学でPh.Dを取得した小田先生です。小田先生の博士論文及びBeck et al(2004)は、日本語タイプのcomparatives研究に一石を投じた大変注目を浴びた研究です。私の研究にも大きな影響を与えてくれました。今回のトークも日本語の「以上」を使ったcomparativeに関するものでした。


ゲストトークに先立ちまして、本学研究生の木戸君の研究発表も行いました。複合動詞の統語論研究です。木戸君、この4月より神戸大学へ進学します!


こちらがゲストの小田さん。才色兼備!


多田先生との議論は白熱しました。今回、私の情宣がぎりぎりになったものですから、出席者は限られました(すみません)。本当にたくさんの人に見ていただきたいくらい、議論は深いものでしたよ。


本学科の音韻論ご専門の山田先生、留学生別科の鄭講師も含めて記念撮影!


小田さんの一連の研究に見られるように、日本語のclausal comparativesは英語と同じようなcompositionalな派生を介していないという主張は(個人的には)大変説得的に思えます。私の共同研究とも関連してくるのですが、日本人が英語を学習する際に困難を要する文法項目の一つが比較級構文である理由は、根本的な派生が両言語で異なっていることに起因すると考えることができます。その点を今後、調査・実証していきたいと思います。


今後も一線で活躍されている言語学者を招いて研究会を行っていきます。七隈の地で、世界で活躍されている研究者の話が聞けますよ。